中学生・高校生にもなると子供というものは親の言うことも聞かなくなりますし、話をしてもくれなくなる子もいます。
思春期だから仕方がないとは言っても、自分ではどうしようもない悩みを抱えていたりするのがこの年頃の子供です。
今回は心理学的観点から見た思春期のサポートの仕方について解説していきます。
まず、思春期の子供が抱えている大きな悩みはなんでしょう。
それは、「アイデンティティの確立」です。
アイデンティティとは、「自分は他の誰でもない自分だ」「過去・現在・未来を通して、私は私のままだ」という感覚を指します。
進学や就職などの進路、学業成績、友人関係での問題、恋愛、自分の容姿、人生観などで悩み、自分について考えることを繰り返すことでアイデンティティは確立されます。
しかし現代では、アイデンティティが確立されないまま大人になる人も増えています。
「いくら考えても自分がわからない」という混乱状態に陥っている人の兆候としては、「やるべきことはできず、ゲームなど他のことに集中する。」「他者との距離を極端においたり、無理に親密になろうとする。」「組織に属するのを恐れたり避けようとしたりする。」「不安定から極度に焦ったり、逆に呑気になったりする。」などが挙げられます。
アイデンティティを確立していく上で大切なことは「自分で決める」ことです。
何か1つを「選ぶ」と言うことは、それ以外のものを「捨てる」ことだとも言えます。
それが良い選択だったかどうか、はっきりとわかるのは数年後、数十年後かもしれません。ずっとわからないかもしれません。だからこそ、今現在の自分の能力や興味、価値観を十分に把握して、自分で納得して決めることが大切なのです。決断の責任は自分で負わなければなりません。
将来の自分を考えるためのポイントとしては、次の3つが挙げられますのでぜひサポートしてあげてください。
1つ目は、自分の将来につながる活動に取り組んでみることです。ボランティアでもアルバイトでも、実際に経験することでわかることがたくさんあるはずです。
2つ目は過去にさかのぼって考えることです。幼い頃はなんになりたかったか、振り返ってみることで、自分の興味や動機の一貫性が見えてくるかもしれません。
3つ目は、「こうなりたい」と思える大人との出会いです。憧れが一歩踏み出す原動力になることは多いです。
これは、僕自身の経験から言えますが、この3つの経験を繰り返していくと自分の中のスイッチが切り替わります。僕は大学生の頃に切り替わり、アイデンティティが確立される前とその以前では生まれ変わったと言っても過言ではないほど人生が変わりました。
一人でも多くの鹿児島の中学生・高校生がアイデンティティの確立ができることを心から願っています!!
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