子供のやる気に火がついてほしいけど中々火がつかない・・・
そのように悩まれている保護者様、大勢いらっしゃるのではないでしょうか?
今回はそんな悩みを抱える鹿児島の小学生の保護者様必見の小学生のやる気に火をつける方法を教えていきます!
人をやる気にさせることを「動機づけ」と言うのですが、この動機には自分の外側から与えられるやる気である「外発的動機」と自分自身の内側から出てくるやる気である「内発的動機」があります。
そしてこの外発的動機づけと内発的動機づけをさらに分解した子供の「やる気エンジン」は次の6つあります。
①報酬志向・・・報酬を得る手段として勉強する(褒められたいから・叱られたくないから)
子供が勉強しないときに怒る人は多いですが、それは「報酬で釣る」というのと種類は全く同じです。子供が「宿題をしないと親に怒鳴られるから」という理由で勉強する状況は、勉強に対してネガティブな印象を与えてしまうのであまり良いとは言えません。この際、罰ではなくご褒美を与えてみるのはいかがでしょうか。
6つのやる気エンジンのうち最初は、この報酬思考を意識した「ご褒美作戦」から入ると効果的です。僕はお菓子を勉強の報酬として使ったりします。これを入り口に他の動機を得ていくのです。
②自尊志向・・・プライドや競争心から勉強へ向かう(勝ちたいから・負けたくないから)
人に勝ちたい、負けたくない、置いていかれたくない、と言う気持ちで勉強するのが自尊志向です。特に、実力が近い友人がいるときが一番うまくいきます。お子さんと算数で競争してみてもいいかもしれません。
ただし、お子さんに負けが続く時は注意しましょう。勝っていると調子に乗って続けますが、あまりにも勝てないと諦めてしまします。塾や習い事を選ぶなら、クラス内で落ちこぼれになってしまう状況は避けた方が良いでしょう。集団授業を行う塾の立場からすると、競争で生徒を煽る戦略は使いやすいのですが、少ない勝者に対して敗者が多くなってしまい、やる気が出る子よりも劣等コンプレックスを感じる子の方が多くなってしまうでしょう。
③関係志向・・・他者につられて勉強する(みんなやっているから・信頼している人を喜ばせるため)
もし、お子さんが「中学受験をする」と言い出したとしたら、理由は何でしょうか。「クラスメイトがみんな受験するから」ではないでしょうか。実際、同じ目標に向かう集団がいることは有利に働きます。同じ小学校で中学受験をする人が自分しかいないよりも、たくさんいる方がやる気につながります。
やる気は感染します。高い意欲を持った子の周りには、意欲の高い子が集まります。仲のいい友達グループで勉強するとやる気が出る、という意味で受験は集団戦とも言えます。
④実用志向・・・仕事や生活に活かすために勉強する(今や将来に役立てられるから)
授業内容がどのように生活や社会で役立っているかを知ることは、大きな意味があります。小学生段階の学習内容で何かに役立つ例を探すのは難しいですが、「英語を学ぶことで、外国に旅行するときに役に立てたい」「地理の知識があれば、旅行との時にどこが名所か大体わかる」「お金の計算に、算数で習った割り算や掛け算を使う」「高速道路の標識に表示された距離と、車の速さから到着時間を計算できる」など、見つけ次第お子さんに示すことができれば、学んだ意味を感じることができます。
⑤訓練志向・・・地力を鍛えるために勉強する(賢くなるから・頭が良くなるから)
②の自尊志向が他者比較に注目するのに対して、この訓練志向は自己比較に注目します。勉強を続けていくと、「前はできなかったことができるようになった」と言う実感を得られるタイミングが来ます。この積み重ねが楽しくなると、「もっと賢くなりたい」という好循環が生まれます。「こういう頭の使い方が賢さなのか」「こういう勉強をすれば記憶によく残るのか」と言う発見を求めるため、勉強法が改善されていきます。親としては、「ちょっと前よりこう言うところが良くなっている」と伝えてあげましょう。
⑥充実志向・・・学習自体が楽しい(楽しいから・やりたいから)
ここまで到着したら、あまり邪魔しないで見守るのが一番です。逆に、ここからスタートするのはとても難しいでしょう。算数が苦手な子が、算数を楽しいと思うまでにはハードルがあります。最終目的地の1つです。
この状態になった子供に報酬を与えると、かえってやる気を弱めてしまうので気をつけましょう。
どのエンジンでもいいので、たくさん点火しましょう!!
充実志向・訓練志向・実用志向は学習内容に関係する動機で、関係志向・自尊志向・報酬志向は学習内容に無関係な動機です。実用志向の子は」「英語を役立てたいから英語を勉強する」ため、勉強内容は英語でなくてはなりません。しかし、報酬志向の子は「勉強したら怒られない」なら、どの科目をどうやろうと関係ないのです。
そのため、質の高い学習のためには、学習内容に関係する動機を重視したいところです。「楽しいからとことんやる」「どこまでも自分を賢くしたい」「役立てようとする努力に終わりはない」からです。実際、東京大学の研究でも、学習内容に関係する動機を持っている人は良い学習法を選ぶ傾向にあったそうです。
一方で、学習内容に関係のない動機は悪者かというと、そうではありません。最初から学習内容に関係する動機を持つことは難しいため、学習内容に無関係な動機は入り口として使いましょう。苦手かもくがいきなり楽しくなることは考えにくいので、まずは「みんなやっている」「やったら褒めてもらえる」から始めればいいのです。
そして、学習を持続させるためには、複数の動機を持つことが大事です。どれか1つが欠けても、他の動機で勉強できます。
複数の意欲(エンジン)を持っていると、堕落しにくくなるのです。充実志向が一番いいように見えますが、これは冷めやすいこともだしかです。みなさん、昔からずっと続いている趣味は、どれくらいあるでしょうか。複数のエンジンを持って互いに補助し合うことで、飛び続けることができるのです。あらゆる方向からアプローチを増やしていきましょう!!
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